紅茶のグレードと価格の相場
紅茶には様々なグレードが存在し、同じ100グラムに見えても数百円から数千円まで実に幅広い価格帯の紅茶が生産されています。
同じ産地で同じ銘柄でも値段が異なることがあり、この差について今回はご紹介します。缶飲料であれば100円もしない紅茶も、50グラムで10,000円に届かんとする紅茶もあるのはなぜでしょうか?
目次
ダージリンの場合
ダージリンを例にとってみましょう。日本では知名度も高く、何となくその名を耳にしたことのある方も多いはずです。このダージリンは、ティーパックのみならず缶やペットボトルで販売されているので手軽に飲むことができますし、流通する紅茶の中で高い値を付けるのも特徴の一つです。
ダージリンにはグレードがあり、それによって価格も変動します。最も安価なのはティーパックでしょう。ティーパック一つで換算すると一つ20円を切るものもあります。
そういったタイプのダージリンの場合、100パーセントではなく少しだけ本当のダージリンを混ぜているとか、ダージリンエッセンスを使っているといった場合がほとんどで、当然グレードとしてはダージリンですらなく、ダージリン風味の紅茶ということになります。
銘柄の違い
本家ダージリンにも実にたくさんの種類があり、スタンダードを始めシルバーやゴールデン、ビンテージやマスカテルといった高級品から、スタンダード以下のブロークンやファニングスといったものまで様々です。
100パーセントダージリンでも安物のティーパックなどには、ノーブランドや流通にふさわしくない破損などの茶葉を砕いて入れたりなど販売され、それによってまた価格を下げています。
収穫時期も重要
同じ茶葉でも、栽培・収穫するのが有名な実績のある農園だったり、収穫時期が最適なものだとさらに値段の変動を見せます。収穫期の最初の方に取れるものほど値段は高く、季節的な要素も関係します。
収穫時期が遅くなると需要の変化もあって値段が下がるのが普通で、同じ生産地の同じ会社で、同じ種類の茶葉でもあるにかかわらず値段が違うのはそれが理由です。新鮮な茶葉の方が高級であることも関係しています。
さらにそのような希少価値のある茶葉には競りによる特別な価格がつき、一定の値段には定まりません。ですので時期やそれを収穫した農園、競りにより紅茶の値段は決められることになります。
まとめ
これはほんの一例ですが、同じ茶葉でも奥の深い世界が広がっていることが分かります。販売店によっても違いますので、最適な紅茶を探してみるのもまた楽しいひと時となるでしょう。